'98 山陰海岸洞窟巡り カヌーツアー



    《 '98 山陰海岸洞窟巡りカヌーツアー 旅程 》


98.7.31 pm 7Km 鳥取県岩美町網代港 →(浦富海岸)→ 岩美町小羽尾海水浴場

98.8.-1 am 10Km 岩美町小羽尾海水浴場 →(海中公園)→ 浜坂町浜坂海水浴場

98.8.-1 pm 6Km 浜坂町浜坂海水浴場 →(洞窟巡り)→ 浜坂町田井浜海水浴場

98.8.-2 am 9Km 浜坂町田井浜海水浴場 →(洞窟巡り)→ 香住町餘部浜

98.8.-2 pm 5Km 香住町餘部浜 → 香住町鎧浜(磯遊び)→ 香住町餘部浜




★ 7/31 7Km 鳥取県岩美町網代港 →(浦富海岸)→ 岩美町小羽尾海水浴場 ★

岩美町網代港に到着。風がおさまらない。風速5mくらいか。湾内には波はほとんどない。しかし、展望台から沖を見るとウサギが飛んでいる(白波が立っている)。波高1mくらいとみた。むらやまは海でのカヌーは初めてなのだが、何とかなるだろうと平然としている。
準備ができて出港が午後3時頃。出港してすぐ鳥取砂丘の雄大な景色が目前。写真を撮る。しかし、浦富海岸にさしかかる頃には風がさらに強まり、2mほどのうねりが出てくる。まだ風速が一定しているので何とかなるが、カヌーは荒波にもまれる木の葉状態。なんか船酔いしそう。このあたりからマジモードになり、写真なんかとっていられない。間の前にあらわれる大波小波をどのようにして乗り越えるかだけで頭がいっぱい(沈したらどうするのだろう)。
やっと小羽尾海水浴場に到着するが、完全に追い波で(バランスを崩しやすい)、砂浜には1mの白波が押し寄せている(沈しやすい)、着岸するには最悪のコンディション。パドルをバックに入れ、減速しながら、バランスを保ちながら浜に近づいたが、海岸まであと20mというところで、後ろからきた大きな白波にこかされて、あえなく沈。

網代港出港直後山 陰 松 島
目前に鳥取砂丘がひろがっている波が出てきた

今回のスタッフ
手前が藤田氏、右から2人目が喜多氏




★ 8/ 1 16Km 岩美町小羽尾海水浴場 →(洞窟巡り)→ 浜坂町田井浜海水浴場 ★

波は少しおさまっている。が、砂浜付近では1m弱の白波がかなり早いピッチでやってくる。こぎ出しの時、一瞬の波の隙にカヌーに乗り込んで、一気に沖までこぎ出して沈を免れた。その後、徐々に風もおさまり、波も低くなり、うねりもとれて、なかなかのカヌー日和になる。しばらくは浜坂海中公園のきれいな海と小島、リアスの海岸美を楽しむ。
西の洞門、東の洞門では、日本海の荒波によって作られた洞窟がたくさんあり、その一つ一つの中まで入っていった。あるものは行き止まり、あるものは向かい側へ貫通、あるものは中で分岐している洞窟もある。大きい洞窟には観光船が入ってくるが、小さな洞窟の奥深くまで入り込めるのはカヌーならでは。
終点の田井浜は、昨日の小羽尾海水浴場と違って磯浜のため、岸へのうち寄せ波が非常に小さく、着岸は極めて楽ちん。早くに到着したのでそのまま田井浜で海水浴&カヌーで船遊び(まだ漕ぐか?)。小さなクラゲがうじょうじょ。海岸にはタンカー沈没事故の後遺症でオイルボールが所々転がっていた。

ps ここの民宿の料理はうまい。ヒラマサとタイとイカの造りは新鮮だし、珍味イカの子を出してもらい、日本酒も出てきて極楽極楽満足満足。よぉ食った。

西の洞門の中から海岸の奇岩風景




★ 8/ 2 9Km 浜坂町浜坂海水浴場 →(洞窟巡り)→ 香住町餘部浜 ★

また風が少し出てきた。本日がこのカヌーツアーのメインイベントの「地獄から極楽」。L字型に折れ曲がった、細い、長い、狭い、真っ暗な洞窟をくぐり抜ける。ちょうど波が洞窟にストレートに入ってくるため、洞窟の奥のせまい所ではかなりの波高になっている。波に押し込まれるように洞窟に侵入した。直角カーブでは、波と波の合間に方向転換(そうしないと横波でこかされる)、その先は幅1m、高さ1.5mくらいの細い細い真っ暗なトンネル。パドルを落とさないように(落としたら全くこげない)ゆるりゆるりと進行する。すると突然目の前から光が射し込むようになり、極楽側の出口。ほんま地獄から極楽という洞窟でした。
それをすぎるともう餘部浜。しかし、餘部鉄橋が見えてからが長い長い。全然カヌーが前に進まない。どうも押し戻されている。湾内の潮の流れが逆流状態になっている。こうなれば体育会系モード。ひたすら漕ぐ、漕ぐ、漕ぐ。30分以上格闘してやっと餘部浜に上陸できた(後で聞けば、湾を突っ切った対岸は順行(後追い)の流れだったそうな)。
着岸で疲れたのと、昼食時のビールでいい気持ちになったのと、少し風が強まりウサギが出てきたため、午後からの鎧浜へのツアーはやめて、先に後片づけしました。

ps 鎧浜から帰ってきた他の人は皆一様に疲れた顔をしていました。ご苦労様でした!!

地獄側入り口トンネルから天国を望む天国側出口

洞窟の上から滝が落ちる餘部鉄橋が遠くに見える




ネイチャープランニングの喜多敏弘さん、フジタカヌー研究所の藤田亮さん、お世話になりました